築年数が経つにつれ、使い勝手が悪くなったり、物置になってしまったりといった悩みが多いのが、昔ながらの和室です。
湿気で土壁にカビが生えたり、畳が傷んでしまったり、内装や収納が今の生活スタイルに合わないなど、課題を抱えるご家庭も少なくありません。
今回は、和室リフォームでどのような工夫ができるかご紹介していきます。
なぜ昔の和室は使いづらいと感じてしまうのか
かつての日本の住まいは、来客を重んじる文化が強く、和室を中心とした間取りが一般的でした。しかし現代の暮らし方とは少し合わない部分も多く、使いづらさを感じる点がいつくかあります。
1. 来客重視のつくり
和室は「客間」として想定されていたため、普段使いではなく特別な場として扱われていました。現在は来客が少なくなり、結果的に部屋の使い道に困るケースが多くなりがちです。
2. 仕切りが多く、空間が分断される
昔の間取りでは、襖や壁で部屋を分けるのが一般的でした。そのため広さを実感しにくく、家族みんなでのびのび過ごす今の暮らしには少し不便です。
3. 段差や畳のメンテナンス
和室と居間の間に段差があったり、畳の手入れが必要だったりするため、少し使いにくさを感じることがあります。特に小さな子どもや高齢の方には、不便に感じる場合も。
4. 家電や家具と相性が悪い
畳の部屋はベッドやソファが置きづらく、コンセントの配置も限られています。現代の生活スタイルやインテリアと噛み合わないことが多いのです。
5. 収納が使いにくい
押し入れは奥行きが深く、高さもあるため、日常的に使う物を出し入れしにくいことがあります。また、現代の収納家具と合わせにくく、結果的に「物があふれる部屋」になりがちです。
和室→洋室化で現代の暮らしに合わせた部屋づくり
和室を洋室に変えるリフォームでは、畳をフローリングに張り替え、段差をなくすことでバリアフリー+生活動線がスムーズになります。
和の趣きがある砂壁や聚楽壁は、洋風インテリアにマッチするビニルクロスに替えればお手入れも簡単になり、インテリアの自由度が高まります。
昔ながらの和室の多くは、鴨居や柱が見える「真壁」造りになっています。壁材をリフォームする際に、真壁のままにするか、柱を隠す「大壁」にするかで、お部屋の雰囲気は大きく変わります。より洋風な印象にしたい場合には、大壁がおすすめです。

真壁のイメージ
また、押入れをクローゼットに改修すれば、布団だけでなく衣類や小物も整理しやすいので、部屋を綺麗に保ちやすくなります。
洋室化リフォームはベッドやソファを置きたい、子どもの遊び場を確保したいといったニーズにも柔軟に対応できるのがメリットです。
内装リフォームで和室の良さを残す
「畳の上でごろりと横になれる心地よさは残したい」という方には、和の趣きを残した内装リフォームがおすすめです。
琉球畳に替えたり、襖や障子をデザイン性のあるものに変えるだけで、洗練された印象の和室に。
最近は聚楽風など和テイストデザインのビニルクロスの種類が豊富なので、和の雰囲気を残しつつお手入れしやすい内装にする事ができます。
障子紙も、プラスチック性のものを使えば破れ・汚れにくくメンテナンス性も◎。
床の間部分はアクセントクロスを使ったり、垂れ壁をアーチ型にして間接照明を付けるなど、デザイン性をもたせる工夫ができます。
「今の暮らしに合わせて内装は綺麗にしたいけど、昔の思い出も残したい…」という方は、あえて部屋の一部をそのまま残したり、リメイクして再利用するのもおすすめです。一新されたインテリアの中に懐かしさを感じることができます。
和室と居間をつなげて広々リビングに
居間と和室が隣接している間取りの場合は、和室を洋室化して居間とつなげることで、開放感あふれる大空間リビングにすることができます。縁側も取り込めば、たっぷりの光が差し込む明るいリビングに。
畳をフローリングに替え、壁や建具を撤去して床や天井を揃えれば、子どもがのびのび遊べるスペースや来客時のゆとりも確保できます。
自然と家族が集まるリビングは、毎日の暮らしを支える大切な空間となります。
ただし、壁を撤去する場合は耐力壁の有無等に注意し、専門家と相談しながら進めることが大切です。
仏壇や神棚の扱い
和室に仏壇や神棚があるご家庭では、リフォーム時にどうするか迷う方もいます。
- 移設する:洋室化や一体化したリビングに仏壇・神棚を移す場合は、日当たりや風通し、方角、目線の高さなども考慮すると安心です。
- 収納型にする:押入れや専用の収納スペースに仏壇を組み込むリフォームも可能です。使いやすく安全に保管できるのがメリット。
家族の信仰や生活スタイルに合わせて、柔軟に検討しましょう。
和室リフォームするなら、窓リフォームもセットでするのがおすすめ
和室のリフォームをする時に、部屋の断熱性や防音性が気になる方は、窓リフォームも一緒にするのがおすすめです。
窓は熱や冷気の出入りが最も多く、特に和室は窓の面積が広いことも多いため、夏の暑さや冬の寒さを感じやすい場所です。
内窓の設置や窓サッシの交換などを同時に検討すると、暮らしやすさが大きく変わります。間取り変更などで壁や床を壊す場合は、断熱材を新たに入れることでより快適で心地よい空間に。
まとめ
和室の使い道や使いにくさに悩んでいる方も、今回ご紹介した工夫を取り入れてリフォームすれば、家族みんなが使いやすく、快適に過ごせる空間へと生まれ変わります。
リフォームでは、部屋の一部をそのまま残したり、少し手を加えて再利用したりすることもできます。コストを抑えられるだけでなく、家族の思い出も大切にできるのがうれしいポイントです✨
ぜひ参考にしてみてください☺️
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