夏の暑さが厳しくなると、家の中にも強い日差しが差し込み、室内の温度は昼過ぎをピークにどんどん上がります。夜になって外の気温が下がっても、日中にこもった熱によって、夜間も家の中が暑いままになってしまいます。室内の気温が高いと、身体の不調やエアコン等による電気代も心配ですよね。
今回は、夏を快適に過ごす窓についてのお話をしたいと思います。
年々暑さが増す日本
(画像出典:気象庁 「日本の季節平均気温」)
夏季(6月~8月)の日本の平均気温は、1898年からの統計開始以降、様々な変動を繰り返しながら上昇しており、2023年には最も高い値を記録しました。長期的に見ると100年あたり1.25℃の割合で上昇しています。(出典:気象庁 「日本の季節平均気温」)
気候変動は私たちの住環境や健康にも大きく影響を与えます。そのため、一年を通して快適な住まいづくりを考える事はとても重要な課題だと思います。
夏の外から侵入してくる熱の70%以上は「窓」から
家の中で、窓は最も熱が出入りしやすい場所になります。
気温の高い夏においては、家の中に侵入する熱の70%以上は窓からと言われています。
夏の室内の温度上昇を防ぐには、窓の対策がとても重要です。
(画像出典:一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会)
夏でも過ごしやすい=窓の【遮熱】と【断熱】がカギ
まず「遮熱」とは、太陽の熱を反射させて室内への熱の侵入を遮ることです。
そして「断熱」とは、外部からの室内に伝わる熱の量を少なくすることです。
つまり、窓の遮熱・断熱対策をすることによって、夏の室内の温度上昇を抑え、快適に過ごすことができるのです。
窓の遮熱・断熱対策
窓の外側からできる対策
◎ひさし、サンシェード、オーニングなどを付ける
窓の外側に取り付けることで、太陽の熱や厳しい日差しを外側からカットできます。ひさしは後付けできる商品もあるため、必要な箇所に設置することができます。サンシェードは遮熱と同時に外からの視線を遮る目隠し効果もあります。
窓リフォームでできる対策
◎Low-E複層ガラスに交換する
Low-E複層ガラスとは、中に空気層をもたせた2枚以上のガラスで構成されており、熱の流入・流出を低減する金属膜がコーティングされたものです。断熱性・遮熱性に優れています。
さらに詳しくいうと、金属膜のコーティングを屋外側にしたものが「遮熱タイプ」、屋内側にしたものが「断熱タイプ」になります。
夏の西日は特に日差しが強く、ジリジリとした暑さが室内にこもりやすくなります。
西側の窓はLow-E複層ガラスの「遮熱タイプ」を選び、加えてひさしやシェードで日よけ対策をするのがおすすめです。
◎「樹脂窓」に交換する
「樹脂窓」とは、窓のフレームが樹脂製でできている窓のことです。昔はフレームがアルミ製のものが一般的でしたが、断熱性・遮熱性・気密性に優れた樹脂窓は現代の家づくりでも一般化しつつあります。樹脂は熱の伝わりが小さく、熱伝導率がアルミの1000分の1になります。
アルミの鍋をイメージするとわかりやすいです。アルミ部分は火にかけると熱くて触れませんが、取っ手部分は熱を伝えないように樹脂でできていますよね。
リフォームで樹脂窓に交換するには、「カバー工法」と「はつり工法」があります。
「カバー工法」は外壁や窓枠はそのままで、古い窓枠の上から新たな窓を被せて取り付ける方法です。
外壁をカットする必要がない分工事手間とコストを抑えられますが、元の窓よりも若干窓サイズが小さくなります。
「はつり工法」は外壁をカットして古い窓枠ごと取外し、新たな窓を取り付ける方法です。新しい窓を大きくしたり位置を変えたりと自由度が高いですが、窓設置工事以外の外壁工事などが加わるため、カバー工法よりは工期やコストがかかります。
窓の内側からできる対策
◎窓に遮熱シートを張る
遮熱シートは日差しや熱を遮り室内の温度上昇を抑える効果があります。
窓そのものに張れるため場所を取らず、UVカット効果のあるものも多く販売されています。
◎遮熱・断熱効果のあるカーテンを使う
遮熱・断熱効果のあるカーテンは、通常のカーテンよりも高密度につくられていて、表地と裏地の2重構造や生地の特殊コーティング等により、外からの熱が室内に伝わりにくくなります。日差しを跳ね返す遮熱タイプのレースカーテンと併用するとより効果的です。
夏の窓対策は、省エネで経済的にもお得
夏にエアコンをつけても、「エアコンの効きが悪い」、「設定温度を低くしないと涼しくならない」と悩む人も多いのではないでしょうか。窓から流入する熱によって室内の温度が上昇し続けると、いくらエアコンをつけていても冷房効果が追い付かず、効率は良くなりません。窓の遮熱・断熱対策をすることで、効率的な室温調整ができます。消費電力も抑えられるため、省エネで経済的にもお得になります。
窓リフォームなら、冬も快適に
夏の暑さのほとんどが窓から入りますが、冬も同じように寒さの原因である冷気のほとんどが窓から入ります。
複層ガラスや樹脂窓への交換によって、冷気の侵入を抑え、暖房によるあたたかい空気を外に逃がさないため、冬も快適に過ごすことができます。さらにカビやアレルギーの原因となる結露の発生も防ぐことが出来ます。つまり、一年を通して快適にすごしたいなら、窓リフォームがおすすめです!
💡お得な情報💡
2024年3月末より、窓リフォームで使える補助金の「先進的窓リノベ2024事業」がスタートしています。
補助額が最大200万円です。(※予算が無くなり次第終了します)
今回ご紹介した、Low-E複層ガラスへの交換、樹脂窓への交換も対象になります。
その他に内窓の設置なども対象です。
現在窓リフォームをお考えの方にとってはかなりお得な補助金なので、ぜひ活用していただきたいです(^^)/
詳しい対象要件や対象商品については〈こちらをチェック〉
👇過去にこちらの記事でも補助金についてわかりやすくご紹介しています👇
≪【補助金】先進的窓リノベ2024事業の対象工事と補助額を解説≫
ZERO×STYLEでは、補助金のご相談から施工、申請手続きまでトータルでサポートしておりますので、ぜひご相談下さい📞
まとめ
夏に家の中を快適に過ごすには窓対策から行うのが最も効果的です。
窓の遮熱・断熱をすることで、夏の厳しい日差しと暑さが室内に入るのを防ぎましょう。
室内の温度上昇を抑えられると、冷房効果が高まり消費電力の節約にもつながります。
夏に家の中が暑くて過ごしにくい、クーラーの効きが悪い、などで悩まれている方は、ぜひ窓から対策をしてみてください。
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